2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

旅をしてきた

慣れてくると まるで困ることがない 仕事の仕方で困れば上司が教えてくれたり すべての責任を背負ってくれる もちろん、パワハラもセクハラもない というよりか、受け手側がそうは感じないのだ どうして? この会社で数年たつと 部下もできてくる その部下の…

逃亡

「それ!うちはママに似て馬鹿なのに 何で、ママは私のこと嫌いなんだろう」 「似てるからだろう! そう言うもんだよ ママだっていいとこの女子大は出てるじゃないか?」 「だって、小学校で入れば大学まで行けるとこなんだもん」 「チェリーだってそんな学…

旅をしてきた

こんな風に気軽に誘って そんなに面白そうな大事な仕事をさせてもらえるのか 少し疑ったが さっきの検索でそんな風なことは書いてあった 街で声をかけられた人間もいるらしい 「えっと~木之元文さんだったっけ? 会社見学して帰ってもらってもいいし 殿村に…

逃亡

この子のためには母子シェルターのような所のほうが いいのかもしれないと思ったが 息子が最後の頼みの綱に私のところに連れてきたと思うと 無下にもできない 「ショウって子は良い子だと思うよ あの子こそ、人間学歴じゃないって典型だよ ほとんどの人間の…

旅をしてきた

みぃはその彼女のラフな服装 そこから、普段着こそ気持ちのいいもの 少し高めの気持ちの良い素材が好きなのが見て取れたし その、白とベージュが似合うとちゃんと自分でわかっている ナチュラルさの中のお洒落も 気に入った! 職場用のスーツは4割がた仕事が…

逃亡

わかって、初めて事の重大さが理解できたって言うのも どうかと思うが、まぁ、黙っていた どうせ、一部屋は物置にしておいたから そこに転がり込むのは邪魔ではないし 息子からは生活費だと月々20万振り込まれる 栄養を取らせ、赤ん坊を産む準備をして 生ま…

旅をしてきた

すぐに、居酒屋のおっちゃんが下りてきた スーツも着ていない あのままだ 「やぁ、本当に来てくれたんだね 今、うちが立ち上げようとしている部署が 全く人手がなくてね」 そう言って会議室のような所に連れて行かれた 「ちょっと、待ってて」 そう言って出…

逃亡

「うん。うっ・・・・」 チェリーはそのまましばらくワンワン泣いた 自業自得だと言いたいが 私の息子があの嫁を見つけて結婚した報いだ 若くて田舎から出て大手の企業に入った息子 私の夫に似て端正な顔 資産家の娘である嫁に恋させるのは 無口な息子にして…

旅をしてきた

全く期待はしていなかった もしかしたら、怪しい飲食店? いや、風俗? あの二人の怪しい風貌からそんなことしか想像していなかった でも、親に習ったことの反対をしよう そんな、遅れてきた反抗期みたいな気持ちで 名刺の住所に行ってみた そして、自分がど…

逃亡

二人で何やかややっていたが 並べられた夕ご飯は大したものだった 「へえ~、チェリーすごいじゃないか!」 もちろん、ほとんどショウがやったのはわかっていたが ショウにそれをさせたチェリーもすごい 「だろ!チェリーだってやるときゃやるんだよ!」 シ…

旅をしてきた

すると同僚らしき横のおっさんが 「それなら、ありがたい! 暇なら明日から来なよ!」 そう言って渡された名刺 仕事を探していたから、ありがたいが このおっさんたち二人は、かなり怪しい いったいどんな仕事なのか 聞きたかったが、二人ともかなり酔ってい…

逃亡

「勉強はできない 子供は作る、料理もできない 出来ようが出来まいが、頑張るしかないよ」 「うち、スマホ持ってないから わかんないよ!」 すると、ショウが優しく 「ばあちゃん、今日は俺が手伝っていい? そりゃ、お金持ちのお嬢様なんだもの仕方ないよ …

旅をしてきた

会社ってところも 私が逃げだした田舎の村と全く一緒だった その会社をぼろぼろの状態で辞めて フラフラしていた フラフラしている場合ではなかったが 少し調べてみると、なんだかどの会社も似たようなものだった 東京に来たって、所詮変わらない 私は親に教…

逃亡

その夜からチェリーには食事を作ってもらうことにする 「え~うち、ご飯なんか作ったことない!」 「だから練習するんだよ! 子供ができるまで、母親の健康管理が一番だからね しっかり、栄養を考えて作るんだよ まず、材料を買ってきな!」 「え~わかんな…

旅をしてきた

とにかくなんにでも正しい答えがある そんな大人だらけだった 誰も自信がない人間がいない 自信がないことがわかると、侮られすぐに餌食にされる そんな人間たちの中で育った 正しい答え・・・・それはごくごく狭い部落の中の 今では考えられない常識 それが…

逃亡

「想像力だよね!ばあちゃん この間テレビドラマで言ってたよ これをやったら、いったいどうなるのか 相手がどんな気持ちになるのか、想像しろって!」 ショウが口を挟む ショウってやつはバカじゃないのかもしれない ドラマの中でタイでつな言葉はちゃんと…

逃亡

チェリーは泣き出した 「怖い、赤ちゃん産むの怖い! でも、おろすのも怖い! 生まれてからも、どうしていいのかもわからない 拓のことも怖い! もう、動画上げられなくなってるし」 そりゃそうだろう、 追っかけのファンに片っ端から手を出していたのがばれ…

旅をしてきた

小さな子供のころから、間違ったことはしてはいけない そう習い、それが一体どんなことか 具体的に母が語ることはなかった 法律で禁じられていること、それはもちろんだ 人を殺してはいけない 泥棒をしてはいけない 道徳に反することをしてはいけない そして…

暇な奴ら

両親が普通の仕事ではなかったこと 星人はわかっていた でも、それがどうのとは思わない それは速水の父の血かもしれない 速水の父はミキを愛することだけが人生で その人生そのものが文学だった人だ 「星人は心の底からグローバルな子じゃない? だからこそ…

逃亡

頭が悪いのはしょうがないことだ でも、心が腐っていて 真面目にやらないことがみんなに迷惑がかかる ってことが初めてわかっただろう そして、自分も幸せな毎日から見放されたことも 「ママは私はいらないって! 向こうのおじいちゃんやおばあちゃんに会わ…

暇な奴ら

「きっとこれで、大丈夫よ! 安心して!」 タケオはそう言えば、自分のもともとの出を 知りすぎるほど知っていることを思いだした しかし、その顔は暗い 「星人・・・・に流されるのは嫌だな」 そうぽつりと言う 速水は少し迷った しかし 「星人はバカじゃな…

逃亡

「子供は?」 チェリーはギクッとしたように 「まだ、お腹にいる・・・・」 ぼうっと喋っている 自分の妊娠から、こんなに周りが変わってしまったことに どうしていいかわからない感じだ 今までの暮らしは 家は世田谷にあって、おしゃれ少し広めの一軒家 真…

暇な奴ら

「僕が結婚していること 子供がいること 会社では相当な地位であること 全て調べてあった」 速水はその写真を見ながら 少し笑いそうになった 若い! 「綺麗な頃ね」 タケオは驚いたように 「余裕なんだな 君や会社は良いとしても、星人には困るよ」 速水は不…

逃亡

コロコロと引く派手なキャリーケースに はみ出すほどの服、本人も着れるだけ着ている 真っ赤に泣きはらした目 父親の後姿をじっと見ている バカな親子だ 「入りな!私は自分の部屋が自分好みのセンスじゃなきゃ ストレスになるから あっちの和室はやるから、…

暇な奴ら

「ああそうだったね 僕らの出会いは、ほとんどビジネスだった」 「ええ、それから、お互い、過去のことは あまりしゃべって来なかったし・・・」 「そうだね、僕もこんな話は今更したくないんだけど それが・・・・」 こんな話を始めた以上 そうとう、深刻な…

暇な奴ら

しばらく、タケオは黙っていた そんな時、速水はせかさないし 聞かなくてもいいとさえ思う 人間として恥をかく場面に直面するのが嫌なのだ だから、サプライズは絶対にしない 万が一タケオが浮気でもしていて そのホテルでばったり出くわすなんて 考えられな…

逃亡

それから、一週間 なんの音沙汰もなかったが 拓のサイトが炎上するほどになっていた バカな嫁が拓のところに乗り込んだらしく 拓のサイトが閉じられた そのせいで拓のファンが追っかけのチェリ-に激怒し 勝手に妊娠して、拓に罪を擦り付けるなんて! チェリ…

暇な奴ら

帰って来たタケオがなんだか変わったな そう、思った 「何かあった?」 みぃからタケオが仕事で失敗したなんてことは聞いていない いや、もし失敗してもみぃのことだ そこを叱責したりすることはないだろう みぃは今の会社の95パーセントの利益は いまだに速…

逃亡

チェリーはうんざりしたように 「もういいよ!私は嫌! まだ、高校生だよ!好きなこと何でもできるのに 今、赤ちゃん産んで、人生お先真っ暗じゃん!」 ショウはオドオドしながら 「チェリー、お先真っ暗じゃないよ 可愛い赤ちゃんが生まれるんだよ!」 私は…

暇な奴ら

そんな新開家族の様子を見ていると 速水は少し寂しくなった タケオは世界を飛び回っているので その合間に星人のところへ寄っているらしい 様子を見に行こうかと思って その旨を告げると 星人は絶対に来なくていいと言う 自分の星人のころを思い出す ずっと…