2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

みぃの誤算

ミキが星人のことを見ていて ああ、環境よりも人間は血が出てくるんだ ということは私が中学を卒業して 母の言うがままに風俗の道に走ったのは やはり自分の中の血だったのか あの時必死で抵抗しな買った自分は やはり、そんな血を持っていたのだ そんなこと…

発達障害の母

僕は世間の標準でいうと かなり裕福な家で全く間違いのない 教育を受けた 私立の小学校に入るために 3歳から幼児教室に通い 有名幼稚園を受験して 小学校にも問題なく合格して 学校の宿題でわからないところがあれば すぐに母が家庭教師を頼んでくれ 高校で…

星人の不思議

速水の両親も、康太もみぃも 何も言わなかったが、こういう風に話す星人に驚き 子供の言うことにまったく 『それは違う!』なんてことを言うことを考えていない 大人たちにとっては ただただ、困った存在になった 6歳の星人にとって 今、一番魅力的な話をし…

発達障害の母

僕たち大学生がその子達のところ行って サンタの格好をしてプレゼントを渡し 一緒にお遊戯をしたり ゲームをしたりして遊ぶ ものすごく自己満足に浸れるが その半年後くらいにネットニュースで その同じ施設で 施設の職員から、同じ入所している 子供同士で…

発達障害の母

修二と母が知り合ったのは僕よりも年齢が下の頃だそして、修二って人が今で言う発達障害だったことその人が祖母に似ていたから惹かれたそして、その人はどっぷり生活の全てが水商売の中で育ったような人あの母からは想像もできない母は三人兄弟の恋愛につい…

星人の不思議

タケオと速水の憂鬱をよそに すっかり煩雑にやってくるようになった そして、困ったことに星人は このおばあちゃんが一番好きなのだ そして、タケオの母は星人に小学校がどんなに楽しいかを 手を変え品を変え教え始める 「パパ、パパもママも小学校に行った…

発達障害の母

でも実際は小学生の高学年まで母自身は 世の中にパジャマがあると言うことも知らなかった それでも、それが田舎の村では普通の水準の生活で 今時のよく、ニュースになる子供の虐待レベルの 生活をしていたなんて、全く知らなかった 母は幸せそうな主婦を演じ…

星人の不思議

しかし、タケオの母は一流幼稚園に孫が入ることを 相当楽しみにしていたのだ まぁ、速水の実家のレベルを考えると 幼稚園にやらないという選択を聞いたときに 驚きはしたが、会いに行くと小さいのに 古典や漢文をよく知っていたり 英語がお稽古に通わせるこ…

発達障害の母

生まれた時からすべてにお金をかけてもらった 僕の友人の間では、まぁ、それが普通なんだけど 公立に行ってるような家の子からは随分裕福に見えるのかもしれない 父は大企業の部長で、父の実家も東京都内では裕福な 一等地に家がある 僕たち兄妹と同じように…

星人の不思議

それに、義母が帰った後はやたら 「僕はどこの大学に行くの? ママのお祖父ちゃんは東大でしょう 康太おじさんもそうだし パパのお祖父ちゃんも国立ってところですごいんだって パパの大学もよくテレビとかで見るよね~ ママは? パパのおばあちゃんは女の子…

発達障害の母

僕は小学校からずっと私立の学校で それは世間でよく言われるような サラリーマン家庭の家が子供の教育のために 金銭的には厳しいが 子供は一人だし、教育ぐらいは上質なものをとか 公立でいじめにあわないようにとかの理由ではなかった 友人にはそんな子も…

星人の不思議

そんなことを思い出しながら星人を見ていると そういう所はよく似ている気がした 新しいおもちゃも、洋服も 何でも人に見せたがるのだ 今までは子供らしい無邪気なところだと思っていたのに わざわざ、公園で知り合った友達に見せるんだと 聞き分けなく、公…

発達障害の母

母の最期の言葉に 自分が死んでから、葬式は出さないでほしい 祖母と弟には何も知らせる必要がない と言うのがあったのだが 葬式は出さず、家族で骨を焼いてもらって それなりに処分したのだが 知らせる必要がないと言うのは そう言うわけにもいかないだろう…

星人の不思議

母が帰った後に 速水が珍しく感情的にタケオに話しかけた 「お義母さん、嬉しそうだったわね 星人もああいってるし、そうすべきなのかしら?」 居間のカーペットの上で 義母が買ってきたおもちゃを嬉しそうに出している星人 もう、小学生になるのに それは北…

発達障害の母

それは悪い意味ではなく 正直に言わないことで人間関係を円滑にする そう言うことなのだろうと当時はしっかりは認識しなかったが そんな風に考えていた 母はいつもしっかり者で、間違いのない人間を演じなければ そんな風に気を張って生きていて それが、ど…

星人の不思議

「僕、おばあちゃんの言うようにしたい」 それは、タケオも速水も全く考えていなかった 一言だった そして、輝くようなタケオの母の顔 「ほうら!ごらんなさい! 星ちゃんが一番わかってくれるわ!」 それ以来、星人は学校に行きたいと言うようになったし タ…

発達障害の母

祖母がすべての人に心を開いているのに 母は誰にも、父にも子供たちにも 心を開くことはなかったように思う ただただ、真面目で 普通の人のように生きることが目標のような人 何となくだけど、そんな風に母のことを思っていた だから、どちらかというと面白…

星人の不思議

自分が子育てで間違っていたことは一度もない ずっと、子供のためだけを思ってきたのだ 立派な学校に入ること それが子供のためじゃなくて何のためだと言うのだろう タケオの母親はひたすら自分を振り返った あの時、タケオは家出したが その後、立派に大学…

発達障害の母

母には深い付き合いの友人はいない 祖母はここに書かれていることが真実だとすると その友人たちはまともではないにしても 仲の良い人間がたくさんいるのは間違いなさそうだ 電話の途中で、友人が訪ねてくるなんて場面も 何回もあったうちにたまに来た時も、…

星人の不思議

母親は振り向いた 「全然違う話だよ 何を偉そうに話しているかと思えば もう、帰ってくれよ!」 めったに感情を表して喋らないタケオ 星人が生まれてからは特に いつだって穏やかに笑っていたのに 速水は驚いた それよりももっと、驚いたのは母親だ タケオは…

発達障害の母

祖母は今、目の前が楽しければいいと言う雰囲気で いつだって楽しそうだ 母はずっと遠くを見つめていて そして、後ろから何かにせかされているような感じの人で どんなものにも満足しない もちろん、口にはしないが 僕がどれだけいい成績を取って来ても 学校…

星人の不思議

「だいたい、お父様は素晴らしいかもしれないけれど お母様も中卒なんですってね お母様の妹のみぃさんだって 手広く商売をしているらしいけれど なんだか怪しいようなこともやってらっしゃるんでしょう 子供の教育はちゃんとしないとだめですよ タケオを見…

発達障害の母

たまに電話で話すか、遊びに来ても 三日もしないうちに帰る祖母 いつだって明るく、勉強やしつけのことなど 全く無頓着そうで 僕ら兄妹にしたらほんとうにいいおばあちゃんで 今考えても、この祖母から 母が生まれたとは思えないような人だった 父方の祖母が…

星人の不思議

「いつだって、肝心なことはそうやって逃げて 話をしないけれど、私をバカにしているのかしら? タケオはいつだって忙しくてって言うのはわかるわ あなた、お父様は凄い方かもしれないけれど 高校を卒業してないんじゃなかった? 聞いてびっくりだわ、当然、…

発達障害の母

母は厳しすぎるほど厳しい人だった気がする もちろん、声を荒げたりする人じゃないし 勉強しろとか言う人でもなかったが 何か、母の前に出るときちっと生きなきゃいけないと言う 暗黙のプレッシャーのような物があって 僕は一番下で、割とわがままに言いたい…

星人の不思議

「だいたい、一人っ子で幼稚園もやらないなんて 集団生活が身に付きませんよ まぁ、女の子ならば、それでもいいかもしれませんが ママさんだって、確か有名な私立の幼稚園から 付属の難関の小学校に上がったんでしょう? なぜ、星ちゃんのことは、そんなに手…

発達障害の母

だから、僕が大学生になった目で母を考えると 早くに癌で亡くなった祖父、そして母が疎遠にしている祖母は とても厳しい人だったんだろうと思っていた しかし、これを読むと全く反対だったようだ 僕は実際、今まで片手で数えるくらいしか 亡くなった祖父はお…

星人の不思議

すぐに速水を捕まえると 「ねえ、ママさん、星ちゃんが不思議なことを言ってるんだけど 小学校には行かないとか? お受験はしなかったでしょう? 海外にでも行くの?」 速水はだいたい、口下手なうえに タケオの母親は苦手だった 今まで、タケオやミキにそん…

発達障害の母

母が亡くなるまで、母方の親戚に関しては あまり話を聞いたことはなかった 母に弟がいることは知っていたが、付き合いはなかったし 祖母に関しては九州の小さな村に住んでいることは知っていたが 物心ついてから、大学に入るまでほとんど会うことはなかった …

星人の不思議

その中で幼稚園に通っていないと言うのも 少し不思議にみられていたが 小学校に行かないと言うのも指導者を驚かせたし 星人自身も友達に 「へ~星君、小学校に行かないの? それ、ほんと? 六歳になったら、行くんだよ~みんな!」 そんなことを言われて、自…