星人の不思議

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速水の両親も、康太もみぃも
何も言わなかったが、こういう風に話す星人に驚き
子供の言うことにまったく
『それは違う!』なんてことを言うことを考えていない
大人たちにとっては
ただただ、困った存在になった

6歳の星人にとって
今、一番魅力的な話をしてくれるのが
タケオの祖母なんだろう
速水の父親は

「星人が学校に行きたいって言うのならば
行かせたらいいよ」

そう、悲しそうに言った
そうするしかないだろうと
皆思って、星人の好きにすればいいと決めた
速水は憂鬱だったが、仕方なく近くの小学校に
星人を通わせ始めた

星人が家に帰って来て、一番に話すことは
ものすごい自慢話

「僕凄いんだよ!
皆、バカばっかり!
学校の先生も漢文読めないんだよ~」

子供のそんな言葉を苦々しく聞かなければならない
こんな気持ちを想像もしていなかった
やはり、絶対にタケオの母親に合わせるべきではなかった