2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ミキのママ友

「そうね、自分だけじゃないよね でも、事実とか正直なことしか 人の心を打ったりしないと思うから 子育ては嘘では固められないわ」 そう言うと殿村はしばらく黙った 「そう言えば速水ちゃん ハーバードか何かに入ったの? やっぱり、パパと同じ道? 研究者…

発達障害の母

私はもう、何も言わないことにしたそして、もちろん、村の誰にも言わない友君の家族にも言わないと言って帰ってきた母はまだ、百万持ってウロウロしていた私の顔を見ると「ちょっと、友君のいるところに行ってきたのかい?はやく、このお金持って奥さんのと…

ミキのママ友

「だって、あなた 自分の育ちを知られたくないから 人の心に入り込まないんですもの」 ミキはそう言いながら それは自分のことでもあると思った ミキは自分を相手にわからせないために 本当の自分の上に もう1人全く別人種のベールを作っている それは生まれ…

発達障害の母

2人で飲んで思い出話をしたりどんな人生を送ってきたのかそんな話をしているうちになっちゃんの深い悲しみと寂しさに気がついた友君をなっちゃんから引き離すことはできないたぶん、なっちゃんにしてみればプライドも何もかもかなぐり捨てた最後の恋だろうそ…

ミキのママ友

「だからね、幸せに見えるように 芝居をしていたのよ」 ミキのその言葉に殿村は 「そうなのね、知らなかった みんな、生まれた時から幸せだと 思ってたわ」 ミキは笑いながら 「ふふふ、ちょっと、 ネタバラシしてあげましょうか? あの頃、ボスママだった相…

発達障害の母

だから、ひたすら普通に憧れてそのためにだけ生きてきたよ今は日本のごく普通の家庭の主婦子供は2人、まだ、孫はいないわ」なっちゃんは驚いたように「そうだったの!あの頃、だれとも仲良くなろうとしないし自分の世界をしっかり持って行ってみんなにキャァ…

ミキのママ友

「そうなんだ 上品で綺麗で 大学教授の夫がいて この家も趣味が良くて すごく生まれのいい人かと思っていたわ」 「そうね、そういう人が羨ましいって ずっと思って来た 生まれが良くなくても せめて普通の家に生まれたかった 高校受験くらいは 心配する母親…

発達障害の母

「あ〜ちゃんは?」「ああ、私はね生まれも育ちも悪いし母が発達障害だからまともな家族生活なんて知らなかったの高校も母から逃れるためにあの高校に入ったのよその当時は母が発達障害なんて誰も思わなかったのちょっと、頭のゆるい変わり者って認識だった…

ミキのママ友

そのミキの話に殿村は驚きながら 「私の今までの人生は その、東京の親戚の家の マネで始まってるの お箸の上げ下げ ご飯には一汁一菜他ひと菜が基本だとか うちなんか、貧乏な田舎の家だったから 普段はふりかけどころか 味噌をご飯に塗り込んで食べてたか…

発達障害の母

「その、成れの果てがここよ!これが私の財産の全て」「そうだったのね結婚は?お子さんは?」私たちの年齢ならば普通に聞く話だがちょっと、躊躇した「結婚はできなかったわ生まれが生まれだから、どんなに恋をしても相手が世間のステージの低い人だと躊躇…

ミキのママ友

それでも、お金もないうちの家族は ただただ、悲観するだけで 村で過ごしたの 私はそれに耐えられなくってね 遠い親戚が東京にいて お手伝いさんをしてくれるのなら うちに来ないかって 誘ってくれたの それで、私は中学を出てすぐに東京に 出てきたの 女子…

発達障害の母

人を殺したいと思う時は今、その瞬間、怒りのあまりに抹殺したいと思うのだその父親の気持ちはよくわかる気がした立派に対処しなければならないことなんか十分わかっている医者ならばもっと、そうだろうしかし、ずべての発達障害がそうとは思えないが人を貶…

ミキのママ友

殿村はなんと言っていいのかわからないようで 黙ってしまった 「ねぇ、本当のことをお話ししましょう 柿が美味しいわね ケーキはいかが? 紅茶のお代わりは? そんな話の連続では時間の無駄だし あなたを知ることはできないわ」 長いこと沈黙していた殿村が…

発達障害の母

え?「それからは、もう、ぐちゃぐちゃ!発達障害ではあったけど私は弟が可愛かったから、父を許せなかったしね父の気持ちはわかるけど自分の価値観を弟に押し付けて勝手に絶望しただけだわ母は母で寝込んでしまうしもう、うんざりして家を飛び出したの病院…

ミキのママ友

柿の大きな袋を持って 楽しそうに笑っている彼女を 追い返すわけにも行かずに 家に招き入れた 「今日は旦那さん、在宅じゃないの? 失礼じゃないかしら」 お茶を出しながら 「今日は大学なの 素晴らしい柿ね お高いものなのに、ありがとう」 「たくさん頂い…

発達障害の母

うちの母がそうだマニュアルとして人付き合いのノウハウを覚えているだけで世間一般では『子供が実家を離れると心配だわ〜』親とはそう言うのがマニュアルとして正しいそう思っているから私が『私は子供を信じているしうちの子供は自分で道を切り開く力があ…

ミキのママ友

もう、興味もない人だから お礼も言わずに放っておいた ミキは生まれがあれだから 誰かに親切にしてもらったら 時間をおかずに、とりあえずお礼の電話 ハガキ、そしてお返し それを完璧にするのが 普通の家庭の人間のすることだと 考えていたから その辺りは…

発達障害の母

コーヒーを入れて出してくれる食器マホガニーのテーブルゴブラン織りのカーテン静かに流れているショパンそして、テーブルの上の真っ赤なバラ一輪私はなぜここにきたのかも忘れてなっちゃんを見つめた「高校を出てから、慶応に合格したのもちろん、医学部で…

ミキのママ友

ミキ自身も彼女のことを そう、真剣に考えたこともなく ただ、速水が高校を辞めて みぃのところに行ってからは 昔、速水を通じて知り合った ママ友とは少しづつ遠のいて行った 殿村ともたまに、会いはするが 話が弾まなくなってきている それに好きなタイプ…

発達障害の母

このボロアパートの中は本当にニューヨークかイギリスのベーカー街にある古いアパートだ置いてある家具がまた、古いマホガニーの私はネットでしか見たことのないイギリス様式のものだでも、それは高校時代のなっちゃんがこの年齢になったら、使っていそうな…

ミキのママ友

殿村さん? ああ、速水が高校に入ってからは できるだけ会わないようにしているが 何かとプレゼントを持参して お茶を飲みにやってくる 「まぁ、久しぶりだわ 速水が小学校の頃は お母さん仲間の中で1番の噂好きでね 何かとマウンテングが好きな人 そういう…

発達障害の母

「そっか、あ〜ちゃん友君と同じ部落出身だったね何?親戚?奥さんのお姉ちゃん?」「ううん。中学までの同級生だよまぁ、とっ捕まえにきたんだけど」すると、友君は日雇いのバイトに行っていて夜まで帰らないというちょっと、よって行けというのでお邪魔し…

ミキのママ友

康太の顔が光り輝き 幸せそうだったのはいいのだ そして、自分が幸せになるような 人生を送るようにと そう言って家に帰ったのだけれど まぁ、世間的にはロリコン? 未成年と恋人のように暮らすなんて 人聞きが悪いのは確かだ 家に帰って夫に話すと 夫は心か…

発達障害の母

「懐かしい〜何?何?飛び込み営業?」私は笑い出した「ううん、もしかして友君と住んでるのってまさか、なっちゃんじゃないよね」なっちゃんといえば高校の時の私の憧れの同級生だったいや、私だけじゃない私は地元の中学友人が絶対にいない、偏差値の高い…

そして恋人へ

二十歳まで子供は作らない 籍も入れない 優未の親には言わない それだけは守ることにした だいたい、優未の父は 新しい奥さんの言いなりで優未の心配など まったくしていない 康太のところにいるなら間違いないだろうと あれから一度も連絡してこない 優未が…

発達障害の母

そのアパートはすぐに見つかったすぐに呼び鈴を押すと出て来たのは同い年くらいの老けたババァ髪の染め具合や、来ている服から化粧を熱くすれば若く見えるんだろうがすっぴんだったから、私より上に見えたし友君の奥さんの数倍醜い!そして、もう一つ彼女は…

そして恋人へ

法律を専門にしているくせに 康太は.... いや、法律を専門にしているからこそ 今はそういう決まりとは別に 優未の今からの全てを 感情だけで支配してしまいたいと思う それが後に悔いや 世間の避難を浴びようとも 今は優未の全てが欲しい 優未が受け入れれば…

発達障害の母

私はぼんやりとだが若い女の子を想像していたまぁ、それは仕方がないことだネコやケロとおなじように笑って許すことができるで、私と変わらないくらいってちょっと、バカなの?もちろん、惚れれば仕方がないかもしれないけれどそれこそ、そこはコントロール…

そして恋人へ

ミキが帰ると 優未は不思議そうに でも嬉しそうに 「ねぇ、あれって、康太さんに 私とちゃんと付き合えって言ったんじゃない? てか、結婚すればって 言ったような気がするんだけど」 康太もそうだと思った 性に関して自分の家系はちょっと、おかしい そう思…

発達障害の母

友君がよく通っていたというスナック?キャバクラ?私にはよくわからないがその店はすぐにわかった「k村からよく来ていた男の人で..」そこまで言っただけで「ああ、夏美ちゃんのこれね!」そう言って指を建てた「夏美ちゃん?今日、夏美ちゃん来ますか?」そ…