2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

そして恋人へ

それでも、2人の様子を見ていたミキは 「私たちの家って 普通じゃなかったじゃない? だから、2人して普通にこだわって来たけれど もう、普通じゃなくても怖くないわ 母親が男好きでも、あの人は幸せだったのよ 私たちは迷惑だったけれど 気に入った男と次か…

発達障害の母

私は苦笑いしながら「大丈夫!私は何にもしていないから」そう言って家を出た間違っていたとしても、私自身を見ていないとしても娘のために百万出そうと言う、その悲しい優しさは私に伝わったネコが暇なら一緒にと思ったがどこで村の人間が見ていて余計なこ…

そして恋人へ

そんな日々も楽しかった ミキが突然訪ねて来たのは 最近、ミキの家を 訪れることがなかったからだ 離婚したことは知っていたから 食事なんか困っていないかと ミキ、手作りの料理をたくさん 持って来てくれた 丁度、優未がポテトサラダに悪戦苦闘していると…

発達障害の母

昔から思ってはいたが母には私がどんな人間か全く目に入ってないし私のことを考える時も自分の中で咀嚼して考えるのではなく祖母が言ったとか村でこう言われているとか父親が言う私への褒め言葉そんなものを頼りにしているのだ自分の目で私を見ることはでき…

そして恋人へ

優未の両親は 康太の家で引き取ると聞いた時に ホッとすると同時に 康太と優未の関係がどうかなるなんて 考えてもいなかった もちろん、歳も違うし 康太にそんなところは微塵もないと 信じたからだ しかし、康太自身は 自分はもしかして ロリコンでどうしよ…

発達障害の母

私は頭にきたしかし友君のの妻が夫に裏切られて村の噂を信じるのも無理ないと思うので私が友君を探すことにしたなんとか話をまとめて私は一度家に帰るとすぐに町のスナックに行ってみようと用意をしていると母が百万円持って私の前にきた「あんた、友さんと…

そして恋人へ

高校に行かないなんて そう言って、母親が休学にしてもらい お金は払い込んであるので 女子高生には違いないのだが 優未はすっかりこの生活が気に入ったようだ 料理は案外上手で スマホ片手に色々挑戦し 康太が少し顔をしかめて食べる 失敗作も楽しいし 案外…

発達障害の母

ネコが理を尽くして話しても私に対する疑いは拭えないようで村では噂は噂ではないのだ噂が立つ以上はそこに真実があると誰もが思っているのだ私と友君の仲なんて疑われても全くどうでもいい「ねぇ、それよりも今、これからのお金でしょう?」「そうだよ!一…

そして恋人へ

優未は康太の家にやって来た 「戸田さん、私行くところがないの ね!ママがどんなひとかわかったでしょう? 戸田さんが自分の母親の話をしてくれた時 私、そんな人間の方がマシなんじゃ ないかと思ったくらいよ パパは新しい奥さんの言う通りにしたいみたい…

発達障害の母

そして、ゲスな人間たちほどちょっと、2人で話しただけで何かあるのではないかと邪推するそんな風に広まった噂には太刀打ちできない「ああ、ちょっと、待っててネコに聞いたら早いからあの喫茶店で待ってて」母は心配そうに「え?あんた、友さんとなんか、あ…

そして恋人へ

事件も全て片付いた 優未は情状酌量、未成年だったので 親は2人とも離婚しているが 弁護士である康太が後見人になることで ことなきを得た しかし、犯罪を犯した義理の娘を 引き取ることには父親の妻が難色を示し 母親は 「どうしてこうなったのかわからない…

発達障害の母

そんな話をしていると友君の奥さんが真っ青な顔をしてやってきた「うちの人ここにいるんじゃないの?」もう必死の形相だ「え?いないよ、なぜ?」すると「だって、いつも、あの喫茶店で2人で会ってたでしょ!うちの人からお金巻き上げたのもあんたでしょ?三…

そして恋人へ

「うん」 その返事は康太が大人として 口だけで答えたものではなかった その気持ちはすぐに優未に伝わった 「私、戸田さんと暮らしたい」 康太はそのときに もう、何も考えまいと思った 優未がこうなったのは あの時自分が受け入れなかったからだ 長い間、常…

発達障害の母

「まぁ、その女の人と別れたくないし奥さんともうまくやりたいって言うのはわかったけどお金の方をなんとかしないと2人ともにいい顔するのは無理じゃない?」と、私のは理屈通りのことを言ってみたがケロとネコはニヤニヤ笑うだけだし2人とも貸せるお金なん…

そして恋人へ

病院の白い部屋で ベッドに横たわっている優未は 本当に小さな子供に見えた ぐっすり寝ている 何も考えないまま 康太は優未の白い手を取って 握りしめた こんなにこの子を大事に 思う自分に気がついて 怖くなった パッと手を離した途端 「戸田さん? やっと…

発達障害の母

田舎とは不思議なところだ不倫、浮気、私生児、万引き借金、朝の味噌汁の具が気に入らないなんて理由の夫婦喧嘩、子供のテストの点どんなことも悪いことはすぐに意地の悪い噂になるなのに、そこには面白がるだけで憎しみはなく、人間はどうしようもない生き…

そして恋人へ

「まぁ、まだ、中学生ですからねぇ お金にあかせて、二十歳だとかなんとか ごまかしてホストクラブに 出入りしてたんですけど ホストだってプロだから 実はわかってはいたんです でも、彼女、あの美貌でしょう? お金がなくなってきたら ホストたちの取り合…

発達障害の母

私は笑いながらああ、そういう村だったそう、思い返した今でこそ芸能レポーターや週刊誌が不倫だというだけで大騒ぎするから都会では、表面上はあり得ないことのように話したりはするが実際はどこにでも転がっている話で田舎ならばそういうことは笑って許す…

そして恋人へ

「あれから、父親の方で 暮らしていたんですけど 何かのきっかけで 学校帰りにホストに誘われて そこからお金を、佐竹の今の奥さんに もらって、遊んでたらしいんです ホスト遊びしてたなんて だから、私が引き取るって言ったんです 今の奥さん、ずいぶんお…

発達障害の母

「え?それ、だめなの?」私は呆れすぎて笑ってしまった「だって、私がもしお金を貸すとしてもその女の人と家と両方でやっていって返す当てはあるの?」「いや、それはわからなけどもっと、頑張るから」「そんなぁ、だったらお金あっても貸すのは嫌だよ〜」…

そして恋人へ

もう、二度と二人で会うまい そう決めて、もう、優未のことは忘れようと思った 優未の高校の問題も、今の高校に上がるってことで だいたい答えは出ていた 夫婦関係も円満離婚で 康太を必要とすることはないはずだ それから半年 康太はあの時の優未の姿がすぐ…

発達障害の母

ネコはこの村を愛している 出来たら、公立に進んでほしいと思っているのかもしれない それに、この村で一生を過ごすのならば 大学はまだしも中学はやっぱり公立が正解だろう 村に残った仲間は、高校からはそれぞれの道に進むが中学のころまでの共通の思い出…

そして恋人へ

その日から康太は優未に会えなくなった もし会ったら、いい年をした大人の男が 中学生の女の子に心を持っていかれてしまうなんて 誰にも言えないし もはや犯罪でもある そんな犯罪はたくさんある 自分が扱った案件でもあった 息子が、それも30になる息子が…

発達障害の母

「それは難儀だな~ 俺は何とかしてやりたいけど 息子にはたかれないからお金はないんだ」 ケロがすぐさまそう言うと ネコも 「俺んちもないの知ってるだろう?」 「え?お前んち、娘を私立に入れるって評判だぞ 寮に入れるのか、奥さんが付いて行って 近く…

そして恋人へ

小学校から女子校育ち 近くにいる異性はだらしない父親だけ 優未は弁護士である康太に憧れていたのだ 悩みを話せば親身になってくれて 優未が今まで周りにいた大人からは 聞いたことのない話をしてくれる 学校のみんながあこがれている若い男の教師の 数倍か…

発達障害の母

友くんは頭をかきながら 「いい女なんだ」 ネコはおもしろそうに 「それで、何を困ってるんだ? まぁ、女と遊ぶくらい、俺ら何とも思わないけど」 そう言って私を見た 「あ、私もそう、思うよ 女の人と遊ぶくらい別にいいと思うよ そう言えば、中学の時、友…

発達障害の母

私はため息が出そうになって、あわててごまかした 私が今、生きて生活している世界 夫がいて子供たちがいる世界、友人のママ友達 スキャンダルはほとんどない 夫は仕事に打ち込み、家庭を顧みないとしても 家族を愛してくれているのは日々感じ 夫の仕事で今…

そして恋人へ

みぃはネット民が好むアニメの実写版のような 可愛さに、色気をプラスしたような顔、スタイルで 速水を引き取ってからは引退しているし 今は投資家として有名なのだが その容姿は今でも語り草になっている そして、康太 東大に在学中に、康太は固い壁を作っ…

そして恋人へ

「私、戸田さんのそばにいたいな!」 え?! 中学生の女の子にそんなことを言われたら 軽く受け流して 『ああ、勉強でも今後のことでも側にいてくれれば いつだって相談に乗るよ』 そう言わなければいけなかったのだろう しかし、顔を真っ赤にした康太は 何…

発達障害の母

友くんは実はお金に困っているという すると、ネコが 「やっぱりな!友がここんところ夕方から 車で出かけて、夜中まで帰って来ないって もっぱらの噂だぞ それも、町のキャバクラの女に入れあげているって」 この村は狭い 夜中に車が動いているだけで どこ…