そして恋人へ

それでも、2人の様子を見ていたミキは

「私たちの家って
普通じゃなかったじゃない?
だから、2人して普通にこだわって来たけれど
もう、普通じゃなくても怖くないわ
母親が男好きでも、あの人は幸せだったのよ
私たちは迷惑だったけれど
気に入った男と次から次へと
関係を持って行くって
素敵な人生かもしれないわ
老人ホームでもモテてたらしいし
だから、世間の言うことなんか
気にしちゃダメよ

みぃも速水もそんなことは気にもしないで
楽しくやってるわ
私たちは苦労して普通になることの努力をして
そこを、とっくに乗り越えて来たんだから
今は自分の価値観でまっすぐにしてればいいと思うよ
優未ちゃんを不幸にしなければね」