2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

速水の悩み

風の噂で高校で消えたと言うのは聞いていたが どうせ、外国に留学でもしたんだろうと思っていた それでも、ハーミーの映像をを何度も見ているうちに もしかしたらとは思っていたが ただ、似ているだけであんないいとこの子供が ネットAVの神には間違っても…

発達障害の母

「あなたは弟君のこと どう、思っているの?」 亜美ちゃんが妊娠していたことに苦しんでいて 弟から離れようとしているのはわかるけれど 本当のところはどうなんだろう 妊娠は困るが、そのことで弟を嫌っているなんて わからない まさか、この年で愛している…

速水の悩み

送迎はマネージャーである優人の仕事だった 前のマネージャーから仕事を引き継いだ時に 「ちゃんと、送る必要はないから 下りたいってところで降ろせばいいからね セキュリティに関しては、ちゃんとみぃさんがつけてるから それに関しては知らんふりしとくん…

発達障害の母

弟は亜美ちゃんが本当に好きなのかもしれない それならば、話は違う そう、おぞましいものではない 私はこの田舎で母に育てられ 父はその母を愛したことへの後悔や人間としての常識や 生活の中に母へのイライラしかないのに それを隠し、時には爆発させ、酒…

速水の悩み

速水はいつも通りに 薄い巻物だけでスタジオに入ってきた 優人はその白い裸身に いや、まだまだ大丈夫だ みぃさんは金銭的に困っていないから あんなことを言っているが 大丈夫どころか、これからは未成年の可憐さを脱ぎ捨てて もっと、円熟した美しさが出て…

発達障害の母

「結構お金かかったんですよね? 私、でも、返せません よかったら、この家でお手伝いさんとして使ってくれませんか?」 私は旅費もそうだけど、今回の手術に関しても 親からお金をもらうつもりはなかった 「そのことは気にしなくていいわ お手伝いさんはい…

速水の悩み

「速水が最初で最後かもね 速水に関して言えば、私の姪だし 親にも確認はとっているし 速水自身が全くストレスなくこの仕事をやってきたから 未成年からでも何の問題もなかったし まぁ、法律的な抜け道は速水じゃなくても 何とかできるけど、速水じゃなけれ…

発達障害の母

すべてが終わってタクシーで帰って来て 居間でくつろいでいる亜美ちゃんは 本当に心からほっとしたようだった 初めて心からの笑顔で 「あ~良かった、本当に良かった」 その気持ちはよくわかった 私はもう、その話はしないようにして 「体調が良ければ明日に…

速水の悩み

高校在学中にこの世界に入った もちろん、未成年だったからそれなりのベールはかけたが みぃはそんなことに忖度しない 速水もネットで自分の性をすべてあらわにすることに すぐに慣れた いや、慣れたと言うよりもこのほうが心地よかった クラスの男子を片っ…

発達障害の母

そんな二人がゴロゴロ子供を作り その中に母がいて まったく愛されたり、気を使ってもらったり 勉強ができないことすら気が付かれず そんなふうに育ったとしても 今、母は幸せなのだ だから、弟の子供であっても生んではいけない その手伝いをすることが罪深…

速水の悩み

仕事は引きも切らず そして、楽しい みぃに言わせると莫大なお金が入ってくる どんな企画でも売れるから 好きにやれと言う いや、少し休んでもいいとまで言う みぃは冷徹な商売人 速水をプロデュースをしてきて お金にしてきた そこに節操はない まぁ、速水…

発達障害の母

亜美ちゃんは首を激しく振った 泣きながら 「親には絶対話せない! 赤ちゃん、どうすればいいの? 絶対産めない!誰にもわからないようにどうにかしたいのに どうにもならないの」 泣きじゃくりながら話す亜美ちゃんに 私は心を決めた 「わかった! 東京に行…

手に入れた物

遺産の話は丁重にお断りして 帰ってもらった園田かすみの後姿を見ながら 結局、悩んだのは自分のせいではないか 自分が心がきれいで、まっすぐであれば 母のことをこんなに嫌うこともなかったのかもしれない なんて長いこと自分はバカだったのだろう 今のみ…

発達障害の母

田舎の土曜日のこの時間の一両編成の電車 他に誰も乗っていない 「ねぇ、亜美ちゃん 叔母さんがこうして誘ったのは 実は大学受験の下見のためっていうのは言い訳で もしかしたら亜美ちゃん、妊娠してるんじゃないかって 違ったら、ごめんね でも、きっと、誰…

手に入れた物

母は存在する場所を間違えてしまったのだろうか まず、場所が場末の人間しか集まらないところ 住んでいた家の周りの人間たちも あまりまともな人間はいなかった 誰もがお金がなくて どこかの母ちゃんが誰かの父ちゃんと寝たとか あのじいちゃんは競馬ですっ…

発達障害の母

「おばさん、僕もつれて行ってよ! 姉ちゃんばっかり、いいな~」 「君も東京の大学行くのならば 行ってみとくのは悪くないと思うけれど」 「まさか、俺は無理! 姉ちゃんみたいに頭良くないから」 そう言って姉を見る目に私は、あ、と感じた 彼はこの姉に恋…

手に入れた物

園田さんってひとは、この上品な客室乗務員の 娘さんを育てた人だ 当然、良識のある生活をしていたんだろう ちょっと、聞いてみたくなる 「母のどんなところが良かったのかしら? 家ではまともに料理もできなかったし 家事なんかまともにしなかったでしょう…

発達障害の母

私の話に、きっと、何か感じたのだろう 「お母さんがいいって言ったら・・・」 少し迷った感じだったが、そう答えてくれた 私は迷わずに、朝食の支度で忙しそうな母親に話に行った 気さくで明るい母親は 「え~ほんとにいいの 泊まらせてくれるなんて助かる…

手に入れた物

「父や私がお宅のお母様のおかげで 楽しく幸せにしていただいていたころ 今回、遺産はどうしても受け取っていただきたくて 私立探偵に調べてもらったんですけれど ミキさんのほうは大変だったみたいで ほんとうにごめんなさい 今更ですけど、ぜひ受け取って…

発達障害の母

母がうまいこと彼女に話しかける 「あんた、おばあちゃんは元気? おばあちゃんがあんたの大学の学費だしてやるんだって 嬉しそうに話してたよ」 私はその機会に飛びついた 「お勉強、よくできるんですってね! 東京の大学、目指してるんですって? 下見とか…

手に入れた物

「明るいお母様で いつ帰っても、父は楽しそうにしていました」 あの母を手放しに誉めてくれる 少し、苦笑いだ 確かに深刻になることはなかった 特にいい男を捕まえている時は ご機嫌だった そういうことも今だからわかることで だいたい、男とうまくいって…

発達障害の母

そんな私にできた彼氏が青山学院のお坊ちゃま 松濤か何かの生まれで、立派なマンションを買ってもらっていた 田舎者の私をハイジと呼んで優しかったが 当時の私には彼が子供ができるのもかまわない付き合い方をすることに 何も言えなかった あの頃、少しでも…

手に入れた物

ミキは全く受け取る筋合いのないものだと 言いながら 母のことを考える この人は全く母を誤解している うちが貧乏だったのは爺さんの遊び癖 そして、母親が男に貢ぐからだ お金のない若い男が好きで 男の気を引くために父親が稼いだお金を持ち出す 最悪な母…

発達障害の母

次の日から私も母と一緒に歩くことにした 間違いであってほしいが 私には学生時代の自分がよみがえった 田舎の小さな村から東京の大学に入った 誰一人知り合いはいなかった 何を着て何を喋ればいいのかもわからない ただ、おとなしく講義を教室の片隅でひっ…

手に入れた物

「私は結婚を勧めたんですが お母様は、『奥さんなんてガラじゃないから』 そう、おっしゃってくださって」 いやいや、母は結婚していた いろいろ好きな男と好きなことをしてきたが 父と離婚しなかった いちいち帰って来て、父と話し合いをして・・・・ なん…

発達障害の母

どうしてなんだろう あの弟なら田舎のやれる子をひっかけるのに 苦労することはないだろうに そう、考えはしたが、実際に彼女が妊娠しているかどうか はっきりしたことはわからないのだ そんな日々が続いて,はて、どうしてものかと悩んでいると 朝の五時ご…

手に入れた物

「そのころです 父がお宅のお母様に出会ったのは」 ミキはその頃、母がどこにいたのかも知らなかった ただ、家に帰って来ないことがありがたかった でも、行った先でどうせ誰かを不幸にしているだろう そんな不安はいつも持っていた 「父は一人で暮らしてい…

発達障害の母

こういう話の時に母の瞳の奥に 口ではいやらしそうに話すのに 嬉しそうな光が宿るのが悲しくなる そう聞いてから、私はできるだけまめに その窓を見ることにした 弟というのは、この辺りの中学生そのものだ 悪でもなければ真面目でもない 私の同級生にもたく…

手に入れた物

「私の家は母が私を産んで一年もしないうちに 病気で亡くなりました 父の母がそのあと面倒を見てくれたのですが その祖母も私が三歳のときに病死 それからは男で一つで私を育ててくれました 父は真面目で優しくて、私は中学の頃 反抗したくてもできないほど…

発達障害の母

だから、この土地に帰ってくるのは嫌だったのだ 母のような人間が大手を振って生きていける場所 母が発達障害ならば、周りの人間はまるで正気ではない でも、わかってはいる だって、ここで生きていかなければならない人間にとっては どんな悪口を言いながら…