発達障害の母

「おばさん、僕もつれて行ってよ!

姉ちゃんばっかり、いいな~」

 

「君も東京の大学行くのならば

行ってみとくのは悪くないと思うけれど」

 

「まさか、俺は無理!

姉ちゃんみたいに頭良くないから」

 

そう言って姉を見る目に私は、あ、と感じた

彼はこの姉に恋をしているのに絶対に間違いないと気が付いた

 

「そっか、じゃ、今回はお姉さんだけってことでごめんね」

 

私は彼女が、亜美ちゃんが弟を見る目に注意した

こっちは弟を見ようとしない

なるほどという感じだ

亜美ちゃんと電車に乗った

 

「弟さん、亜美ちゃんが合格して

東京に住むようになったら、出てきたらいいわね」

 

すると、亜美ちゃんは困ったように

 

「あの子とは、高校出たら離れていたいんです」