ミキのママ友

もう、興味もない人だから
お礼も言わずに放っておいた

ミキは生まれがあれだから
誰かに親切にしてもらったら
時間をおかずに、とりあえずお礼の電話
ハガキ、そしてお返し
それを完璧にするのが
普通の家庭の人間のすることだと
考えていたから
その辺りは敏感に対処していたのだが

こうして、夫と幸せな家庭を持つに連れて
嫌な相手、付き合いたくない相手には
できるだけわざと不躾にして
相手から離れて行くのを待った

ところがそれから、一ヶ月もしないうちに
また、殿村が突然訪ねてきた
それも、たくさんの柿を持って