星人の不思議

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母が帰った後に
速水が珍しく感情的にタケオに話しかけた

「お義母さん、嬉しそうだったわね
星人もああいってるし、そうすべきなのかしら?」

居間のカーペットの上で
義母が買ってきたおもちゃを嬉しそうに出している星人
もう、小学生になるのに
それは北欧の積み木だった

タケオはそれを見ながら
その昔、自分が六年生くらいになっても
当時ではものすごく高かった積み木をこれ見よがしに
居間に置いてあった母の見栄を思い出した
あれは、母親が当時通販で買ったものだったが
ママ友とかが来ると
『北欧に住んでいる伯母が送ってくれた』
なんて嘘を言っていたものだった
だいたい、父の兄弟は早くに亡くなっていたし
母は一人っ子じゃないか