暇な奴ら

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「ああそうだったね
僕らの出会いは、ほとんどビジネスだった」

「ええ、それから、お互い、過去のことは
あまりしゃべって来なかったし・・・」

「そうだね、僕もこんな話は今更したくないんだけど
それが・・・・」

こんな話を始めた以上
そうとう、深刻なんだろう
速水はじっと待った

「その女とイギリスから、ロス生きの飛行機の中で会ったんだ」

タケオはその後のことを説明した
『あら、マコじゃない?
まさか、その格好、商社マンにでもなったの?』
そう言われて、知らんふりをしようとしたら
『15年たっても、その右手のアザ、忘れないわ~
真っ白な手首に小さな星型』
そう言って、その後、俺のこと調べたみたいで
日本に帰りついたとたん会社に、この手紙が着いていた

「それが、これ!」

その手紙を開いて見せた
そして、その手紙には若いころのタケオが
あられもない姿でベッドに寝ている写真がついていた