逃亡
二人で何やかややっていたが
並べられた夕ご飯は大したものだった
「へえ~、チェリーすごいじゃないか!」
もちろん、ほとんどショウがやったのはわかっていたが
ショウにそれをさせたチェリーもすごい
「だろ!チェリーだってやるときゃやるんだよ!」
ショウもチェリーを褒めたほうが嬉しそうだ
三人で夕食を食べショウも帰ってしまう
ちなみに、後片付けもショウは完璧だった
寝る前のミルクを飲みながら
「おばあちゃん、ありがとう」
チェリーがぼそっと言った
「ママに捨てられ、お兄ちゃんにも口もきいてもらえないまま
離れちゃったし、パパには怒られもしなかった
きっと、私に言う言葉もないほど呆れちゃったんだね
おばあちゃんがいなかったら、私は施設にやられるとこだったよ」
「施設?」