旅をしてきた

とにかくなんにでも正しい答えがある

そんな大人だらけだった

誰も自信がない人間がいない

自信がないことがわかると、侮られすぐに餌食にされる

そんな人間たちの中で育った

正しい答え・・・・それはごくごく狭い部落の中の

今では考えられない常識

それがまかり通っていて

正しい答えの中に、暴力も悪いことではないと

決められている、そんな正しさだった

そこから飛び出すためには

大学に行かなければならなかった

そのためにだけ、東京の大学を目指し

東京で就職することでしか逃げられなかった

最初に私が就職した会社は

田舎のそんな常識とほとんど同じところで

頑張ることが正義で、休まないことが正しくて

上司の命令は絶対

その上司がどんなに無能でも