逃亡

ショウはショックを隠せない顔でぼうっと立っている

 

「まず、説明!そして、あんたが誰でどうしてここに来たのか

ちゃんと喋って!」

 

その私の言葉に

 

「あんた、チェリーのばあちゃんなんだろう?

俺がチェリーのお腹の赤ん坊の父親なんだ

俺もここに住んでいいだろう?」

 

初対面ではあるが

私は彼に関しては、彼と繋がっている

すべてのSNSはチェックしていたし

彼に対する情報は調べ尽くしていた

私は彼がここに来るしかなかった経緯は知っている

もう、お金もないだろうし

それよりも何よりも、バックにいた反社会的勢力からは

逃げるしかないのだ

チェリーは何も知らずに嬉しそうにしている

 

「ここに来るのに、つけられてはいないかい?

ショウ、ちょっと、その辺回って怪しいやつがいないか

見て来ておくれ!」