風邪をこじらせて
私は首を振った
そんな勇気はない
私の母はひ孫の存在を喜んで
「あんなに幸せそうなんだから
あなたを恨んでるなんてことはないと思うのよ、もう、いいんじゃないかしらね」
そう言うが私は今になって分かる
母親として、中学生とはいえ
何か考えるべきだったんじゃないだろうか?
それに、そっとしておきたいと思う
そんなことをツラツラと言うと
戸田君も納得して
「俺の方が酷い父親だったんだよ
出来るだけ店に寄って
何かの時にはすぐに手を差し伸べよう」
中学の時のたった1日が
何十年もたった今に続く