悪魔が来りて・・・

孝樹は何も心配していないし

本気で何とも思っていなかった

 

「でも、あなたのご両親は気にするんじゃない?」

 

「ハハハ!うちの親なんて大喜びだよ

何と言っても県下では有名な資産家じゃない?

君の財産が相当なものだと知ってるし

あ、別にお金目当てとかじゃないよ

ただ、しっかりした家で

君のお父さんはアメリカで医者をしてるって知ってるし

君が美しいことも嬉しそうだし

二人とも、東京の大学を出ている文化人だし

そんなことで、君に何の罪もないのに

差別したりするわけがないよ

君が遊びに来た時も、そんな様子はないだろう?

最初から知っていたけどそれをどうのこうのとは思わない」

 

私はその言葉通り、相手の両親には可愛がられ

早苗さんの希望で派手な結婚式を地元のホテルで開いた

祖母は招待されたのが、意外だったらしく

驚いてはいたが

私の結婚に何の支障もなかったことが、よくわからなかったらしい