悪魔が来りて・・・

祖母は、祖父が生きている間ずっと、実家に支援してもらっていた

それが、やっと、自分の財産が持て

実家に対して、自分がお金を出せる

そうなると、早苗さんへ祖父が遺産を残していたのは仕方がないとしても

私の両親が私にお金を贈与してくれたのが気に入らないらしい

しばらくして、早苗さん抜きで私が祖母の前に呼ばれた

 

「静さん」

 

祖父が亡くなって、見違えるように祖母は明るく派手になった

その銀色の髪の毛を紫に染め

花柄の薄い、透けるワンピース

派手ではあるが、若い時からその美貌で有名で

年をとっても痩せて色の白い祖母にはよく似合っていた

今まで祖父は早苗さんには好きに使えるお金を

たっぷり上げていたのだが

自分の妻には実家に月、100万近く送ってやっていたのだからと

祖母の好きにできるお金は一銭もなかったのだ