悪魔が来りて・・・

私は、そのことを知ってから

それが題材の本をたくさん読んだ

まぁ、呆れるほど、どれもこれも私のような生まれの人間を

忌み嫌い、悪いひねくれた奴と決めつけ

だいたい、推理小説だと犯人だったりする

失礼な!

だいたい、私には何の責任もない

祖母が気に病むのは本当に嫌な気持ちになる

だいたい、私の父が妹である母に手を出したのは

祖母のせいなんじゃないの?

過剰な過保護のせいで父はおかしくなっていたんじゃないの?

今の父を見れば世間的な地位も

そして、私に対する態度も

その頃のことを引きずっているところはどこにもない

 

祖父は子供は自分の子として育てる

だから、二人に安心するように言ったそうだ

しかし、祖母が気味悪がってどうしようもならなかったから

早苗さんに託したのだ

早苗さんは祖父を心から信頼していたし

何より、育ちがあまりよくなかったので

そう言うことが、いったい、どんな風に問題なのか

あまりわかっていなかったところも

私にとってはよかったのだ