馬の耳
沙理は本当に行きたそうだった
でも二人とも、今回沙理が合格した学校を
沙耶があきらめるわけがない
そう思っていたのだが
インターナショナルスクールは芸能人の子供も結構入っている
それを考えたらしく
「塾代がいらないんだったら
それもいいカモね
お祖父ちゃんは喜びそう
だって、英語の学校で、
キムタクの子供も行ったとかいう所でしょう」
もう、沙耶はそう言うことしか考えていない
しかし、沙理はそれでいいと思った
沙耶のほうが学校での付き合いのために英語に通い始め
沙理はすぐにしゃべれるようになった
健介は海外勤務が長いのだ、当然喋れる
健介は外に女を作った
入ったばかりの新入社員の女の子に手を出した
中学になった沙理にはもう、父親はいらなかったし
沙耶は一人でママ友に外人が多いと喜び
ひたすら、お金を使っていた
健介にとっては、沙耶が実家からもらってくるお金で
好きなことをやる分には何の問題もない