馬の耳

「馬の耳」

沙理が三人で食事中にぽつりとつぶやいた

三人が一緒にいても、お互いの意見も何も聞かない

健介はすぐにわかった

頷きながら食事をしていると

沙耶は全くわからなかったが、それを気にするでもなく

 

「ちょっと、今日の料理

マーサに聞いたのよ

マーサってポーランドから来てるでしょう

あっちの料理を色々教えてくれるのよね」

 

沙理と健介は目を合わせて苦笑いする

きっと、これでいいのだ

今は、みんな幸せだから