馬の耳

妻から、お金をなんとか工面してくれないか?

そう言われて、嫌な顔はせずに

 

「うん。何とかしてみる。」

 

そう、答えながら、妻に対しては感謝もしているが

義父母には恨みしかない

なぜ、自分が彼らの無くしたお金を埋めなければいけないのか

よくわからない、そう思った

妻に対しては口先だけでそう言ったが

絶対にお金を彼らのために出すものかと思っていた

義父はただただ、儲けることを考えている人で

ワンマンで嫌な人でしかなかった

そう思っているのは健介だけじゃないはずだ

そして、その虎の威を借る狐が

義母と妻だ