姉のこと

イメージ 1

康太は全く違い世界を見せられた
努力とか頑張るなんてことは
本当に庶民の間にだけの、悪なのかもしれない

章子のように、生まれた時から小学校が決められていれば
まだ数か月のころから
完璧な幼児教育、コネなんかいくらでもある
聞けば祖母の代から、女の子はその学校に通うらしい

庶民がお受験だのお金だの、母親同士の醜い争いだの
そんなものにとらわれている間に
章子はのびのびと楽しく勉強して、幸せに生きていくのだ

ああ、そう言えば、康太が中学受験で入った進学校
その中には数人、資産家の息子がいた
康太がミキと力を合わせて夜遅くまで勉強していた時
もちろん、それは楽しい思い出なのだが
ミキが家計を切り詰めて。学費を工面してくれていた時
彼らは余裕で康太よりも成績は良かったし
英語なんかは、勉強する必要がないくらい使いこなしていた