その先

花は何も言えなかった

その男の人も全く知らない

何も言わないでいると


「風香は照れ屋だったから

そう言うこと言えなかった自分が

嫌いだったって言ってた

花さんにはいろいろ教えてもらって

今の専門学校に入れたのも

花さんのおかげだと言っていました」


「えっと、あの、あなたは?」


そう聞いてみる以外

何を話したらいいかもわからなかった

すると、名刺を差し出し

そのまま駅の方に行ってしまった