悪魔が来りて・・・

よく話したと言っても、学校が終わってから遊ぶとか

学校以外で会うことはなかったし

中学からは私は遠い私立の寮に入ったから

しれているのだけど

彼女が大学に合格した時

公民館でお祝いが、うちの祖父主催で行われた

祖父は勉強が大事で、こんな田舎でも

ちゃんと勉強し立派な大学に行かなければいけない

そう言っていたから、彼女が東京大学に合格したときには

村の一大事だと大喜びした

確かにこの村では、大学を出ている者は私の父親ぐらいだったそうで

それも日本屈指の大学に合格した彼女は

村のどんちゃん騒ぎに値した

その時に、公民館で食べ物を並べたり早苗さんと一緒の私に

彼女はそっと側にやって来て

 

「あの時はごめんね」

 

そう謝った

大学に行く前の私には、もう、その理由はわかっていたから

にっこり笑って気にしていないと首を振った