逃亡

「よし!それでいいじゃないか

張り切って、私の期待に答えようと思わなくてもいいんだよ

お金をかけたからって、立派になるわけじゃない

チェリーには高校までに3千万は軽くかかってるし

教育費だけだよ!

智久はもっとかかっている!

でも、勉強はできてもロクな人間じゃないからね

あんたもそのくらいのわがままはやってみたって

罰は当たらないよ!」

 

ショウがそれをどんな風に受け止めたのかはわからないけれど

その日に、そのままうちのアパートにやって来た

二人でどうしたら一番いいかパソコンで調べたり

ショウは先生とは、まだ、ラインで繋がっていたから

どんな風に勉強すればいいかとか

何処の高校が適当かとか聞いたりして

私にとっては、誰かわからない人間から逃亡するという

わけのわからない生活に活気が出てきた