逃亡

ショウはまるで騙されたのが極上の幸せだったように話し始めた

それで、何度かお見舞いに行ってるうちに
こんなに話していて楽しい人は始めてだと思い、そう言うと彼女もそうだと言う
彼女が退院すると
なんどもデートをして
そのうち、離れられなくなって
彼女の部屋に転がり込んだと言う

「それで、学校には行かなかったのかい?
まあ、いいけどね
彼女の方も仕事があっただろう?」

ショウは恥ずかしそうに頭を書くと

「うん。
彼女は高校の先生で
仕事には通ってた
それで、彼女が養ってくれるって言うから
このまま一生彼女といるのなら
俺は主夫をやって、別に調理師免許とか
いらないかもしれない
なんか、俺ってそういうのがあってるって言うか、家庭に入って彼女のためにだけ
生きたくなるっていうか
彼女もそれがいいって
めちゃ幸せだった!」

「よかったね!  」

今までのショウの人生を考えたら
それもいいだろうと
いや、それはよかったと心から思う