おばさんであること
それから数か月して、三人は集まった
満里奈が忙しくなったこともあって
やっと、会えたと話が尽きない
「あ、そう言えば、スミカちゃんと大輔君どうなったの?」
明美が思い出したように言うと
美也は残念なようなホッとしたような口調で
「何度かデートはしたみたいだけど
やっぱり大輔が振られたみたい
詳しくは知らないけどね
大輔は今はひたすら勉強してるわ
なんでも、スミカちゃんの好きな人が
大学の教授か何からしくて
本気で、行きたい大学が決まったみたいなの」
「単純ね男の子って~
うちの徹もまともになったと思ったら
初めて心から惚れた子がS女学院の秀才らしくて
同じ大学に行くんだって言って
家庭教師三人雇わされたのよ~」
満里奈は二人の話に笑いながら
「子供がいるって、やっぱりうらやましいわ
スミカはもう、家を出て行ったし
いまじゃ、娘というより
対等なパートナーになっちゃったしね」