おばさんであること

美也は首を振って笑顔で何でもないと笑った

大輔も、ここで大人になってほしい

見事に変わったスミカの様子を見て

人は今言われている教育なんかとは関係なく

大きく花開くのだ

 

しばらくしてスミカがやって来て

大輔を探した

 

「美也さん、大輔さんは?」

 

「帰ったわ!あなたのこと忘れられなかったみたいだけど

今日、ここで、あなたが素晴らしく進化しているのを見て

ショックを受けて、しっぽを巻いて逃げて行ったってことかしらね」

 

美也は本気でそう思っていた

スミカは苦笑いしながら

 

「ごめんなさい

今では反省しています

復讐するならあの学校の生徒ではなくて

本人にすべきでしたね

今はあまりに純粋だった大輔君に脱帽です

私、忘れられなくなってる」

 

そんな風に言われて母親として喜べるかと言えば

喜びはしないが

嫌でもない