おばさんであること

歳をとっていくと言うことは

たくさんの諦めに埋もれていくことだ

美也はすっかり恋人同士になった

大輔とスミカの背中を見送ってうんざりしてしまった

スミカを送っていくと言う大輔

前ここに来た時とは別人のように落ち着き

帰り際には丁寧なあいさつまでして

深々と頭を下げるスミカ

大輔が今の学校に中学受験で合格したときは

高校になったら彼女ができるかもしれない

でも、こんなエリート校の子が付き合うのだから

きっとO女学院とかの健全で頭がよくて

育ちも間違いのないお嬢さんとに違いない

実際にO女学院の彼女がいる子が多いと聞いていた

誰もが東大にいくようなトップの塾のクラスでは

その辺りの女子が多いから

必然的にそうなるらしかった

スミカがそんな女子ではなくても理屈では

大輔にはもったいないほどの彼女だと思う