発達障害の母
美しいあこがれ、本を読んで知ったものとは
全く違うものだった
松尾先生に用もないのにべたべたと
いかにも私の勉強に関心があるようなふりをして
おにぎりを渡す
それでも、松尾先生にはその当時別の学校で同じように
小学校の先生をしている恋人がいるのがわかって
誰もがすぐにあきらめた
それがわかった後も何度もおにぎりを渡していたのは
母だけだった
その母が父の浮気に騒いでいるなんて馬鹿臭い
いったい、どういうことなんだろうと
小学生の私は不思議な嫌な気持ちになった