発達障害の母
それよりも何よりも
その松尾先生は私を優秀な生徒と認めてくれていた
都会の小学校で研修をしてきた先生は
田舎の生徒の学力の低さに驚いていたのだが
その中で私を見つけて、驚いていた
特に作文に関しては小学生とは思えないと
良く褒めてくれていたのだ
その先生に対して母はバカ丸出しで恋をしている
そして、へたくそなおにぎりを持って行っている
それだけで死にたくなるほどだった
『野菊の墓』や『ロミオとジュリエット』にあこがれていた私は
母の目がそんな気持ちだとすぐにわかったし
その、小汚さにうんざりもしていた小学生の私が知っている恋は
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