2020-05-07 その先 そこに立っていたのはまぁ、ロマンスグレーの素敵な初老の男性だったああ、そうだ、あの時のイケメンも今や、そういう歳なのかでも、あの時の繊細な面影は一つもなくこの世界で戦って来たのであろう厳しさが漂っていた「あの時、若気の至りで名刺なんぞ渡したのが間違いだったのかな」私はその尖った言い方に怒るよりも忘れていなかったことそして、風香を本当に好きだったのだろうと嬉しくなった