その先
私は驚きで声も出なかった
私には彼に何か悪いことを
したんじゃないだろうか?
そんなことで、ずっと、
心が痛んでいたのだ
「あの頃は突っ張って、周りの高校生達を
チャラチャラして!何が恋だ!
なんて思っていたけど
実は私は毎日、あなたに会うのが
楽しかったのです。
でも、私は自分の頭には自信があったけど
容姿には全く自信がなかったから
横に立っているだけで
幸せでした
それに犯罪者と被害者の子供でも
ありますしね」
私はただ、顔を振った
「今になれば、父の苦悩
そして、浮気に走らなければならなかった
母のあの頃の生活
よくわかりますけどね
父が獄中で病気で死んだ時まで
私にはそんなことは
わかりませんでしたけどね