2020-03-16 その先 澄子ちゃんのその言い方に私はしみじみ「苦労したんだね。ご苦労さん」そう心から言ったどんな人生かはわからないがあの母親が先月まで一緒だったのなら澄子ちゃんの苦悩はよくわかる「あれから、東京のこの家に帰って私は中学受験をしたのでも、母の気にいるところには入れなくて私は父の勧めに従って大学まで内部進学で行けるY女子大の付属に入ったの」ああ、田舎ではとてもすごいお嬢様学校で通っているところだ「父はそれで、十分だこの学校で英語が完璧になれば就職だっていいところに入れるし女子アナ御用達の学校だって喜んでくれたんだけどね母の頑なさは父や私にはどうにもできなかったの」