刷り込み

「で、でも、小高の死体は?」


「大丈夫!どうせ、新見が片付けているよ

あいつはそのためにいるんだから」


貞丸はそれでも震えていた


「行くとこないんでしょ

しばらくここにいたらいいよ

私の仕事手伝ってくれてもいいし」


「仕事?手伝う?」


それからずっと、二人で組んでやっている

部下に見せかけたり

金持ちのボンボンになってもらったり

思ったより使えるのに

驚いたくらいだ


人間、まともな世界で育つと

勉強がどうのとか

学歴がどうのとか

先輩後輩が大事で

それが就職の役に立つとか

いろいろ言われているが

そんなの日本のヒエラルキーの一部の人間の話だ