魔女

そのことを瑞樹ちゃんに告げに行くと

 

「ねえ、その親戚の住所はわかっているんでしょう?

一緒に小旅行だと思って、行ってみない?

だって、私、九州のほうに旅行ってしたことないから

その、湯布院ってところ行ってみたいわ

温泉で有名だって聞いたことあるし

ねえ、行きましょうよ

一緒に旅行も楽しいと思うけど」

 

そう言われて、私はすぐに、そうしようと決めた

くうちゃんのその後も気になったし

瑞樹ちゃんのこと、あの頃の私がもっと、しっかりしてれば

悲しい子供時代を送ることもなかったかもしれない

せめて、あの団体に報告していればと後悔の気持ちもあるから

今の瑞樹ちゃんやりたいように、できるだけやってあげたいとも

思ったのだ