姉のこと

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一流ホテルで結婚式を挙げた
康太にとって、結婚式までは
『ちゃんとする!』ということがどういうことかわからず
速水に調べてもらって、その道のプロ
皇室関係の儀式にも詳しい人間を紹介してもらい
正しい、相手の家への訪問から
結納の儀式のやり方
そして、大学の先輩である検事にも
仲人にわざわざなってもらい
非の打ちどころのない対応をした

しかし、それは全く無駄なことではなかった
小百合の父親は痛く、康太を気に入り
病院の顧問弁護士にしてくれたし
多くの手堅い顧客が増えたし
結婚をしたことで、事務所は社員も増やし大きくなった

事務のおばちゃんが

「先生、あのままじゃ、先細りだって心配してたけど
なかなか、やり手なんだね~
うちの姪なんか紹介しようとして
悪かったね~」

そう、皮肉を言うほどだ
意図したものではないが、ちゃんとした結婚には
そういう所もついてくるのだと
自分のことながら感心してしまった