発達障害の母

「あんた、いい子ね~

あの頃、修二を捨てた女

あのひどい状態で、少し足りない修二を残していった

ひどい女って思っていたけれど

本当は良い女だったのね~」

 

光代さんの母に対してのいい方に

少しうれしくなる

 

「でもさ、修二はそんな気持ち、

一度も持たなかったんだよ

うちらがなんて言っても

『あの時に僕が早く逃げろって言ったんだもの』

ずっとそう言ってたの

修二が私と一緒に塀の中に入ってる間

幸せな結婚しちゃって、ちゃっかりしてるって思ったのよ

だって、ふつう待つでしょう?」