小百合の幸せ

イメージ 1

「でも、何も、高校生なのに
男の子を好きになって、結婚まで考えるなんて
私の若い頃ならば
そんなことは不良娘のすることだったのに」

小百合の中では高校生で結婚して子供を産み
そのまま学校をやめてしまう
昔のヤンママのイメージが章子に重なってしまう

小百合が高校のころ、ヴァイオリンのレッスンに
渋谷に少しの間通っていたことがあって
その時に見た、金髪のロングにミニスカート
タバコを片手に、小さな子供を連れている同い年くらいの女の子
そのイメージがどうしてもぬぐえない
小百合の友人たちなんか、回りで男子と付き合っている子なんか
一人もいなかった

康太は小百合は章子が生まれた時から
いつも一緒にいるのに
章子の賢さに気が付くことはないのだろうかと驚く
確かに学校の成績は中ぐらいだし
目から鼻に抜けるような、頭の切れは見せないが
それを隠す賢さがある