理想の父

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章子と雅紀は見た目はお似合いだ
速水は嬉しそうに
お茶を出しながら

「叔父様、2人は結構、将来のことも考えているみたいよ
ねえ、章子ちゃん!」

雅紀は小学生のように
ひたすら、お菓子を食べている
速水の手作りクッキーは確かに美味しいのだが…
背の高い筋肉質の体
まるで邪気のないさわやかな笑顔

横に座っている証拠は小百合に
よく似た顔だが
たぶん、中身は康太の家のものだ

「私はパパみたいに頭良くないから
今の大学にこのまま上がって
小学校の教員免除を取ろうと思ってるの
雅紀はずっと、このままでもいいんだけど
何か、職業につけるようならばって
速水さんに相談したら
みぃさんのところの清掃業務はどうかって
考えてくれたの」