理想の父

イメージ 1

だいたい、何故、母は父と結婚したのだろう?
康太が知っている母の愛人は
皆、母より年下で顔がいい人だった
小学生の康太が見ても、かっこいい人だな~
そう感心してた記憶がある

父は顔は良くなかった
康太は母親に似て、姉と妹のみぃは祖父に似ていた
母の行状から、誰も父の子ではないんじゃないか?
そう思われていた
だから、父は自分たち子どもに興味がなかった?
いや、そうじゃない
父はトラックの運転手として稼いだお金を母に渡す
母がいない時には生活費を入れる袋があって
それにいつも通りお金をほとんど入れていた
いないときって言うのは母が男と逃げている時だ
自分の分は本当にかつかつ!
一か月食事ができるかできないかくらいだったと
そのお金を爺さんが出しながら

「ああ、ありがたいことじゃ
お父さんはお前たちが可愛くて仕方ないんだろう」

爺さんは遊び人でどうしようもない人だったが
バカではなかった
あの言葉は本当だったのだろう