恋をする時

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速水は心の中でにっこりした
そう言う事か、あんなに優しくて真っすぐな
小百合に反抗するには
まぁ、そう言うことがあるのが妥当だろう
でも、章子の前では真面目な顔をしていた
こういうことは、絶対に茶化してはいけないのだ

「そう、どんな人?」

すると、母に話したくても話せなかった分
速水に一気に幸せそうに話してくれる

「電車の乗り換えで、毎日会うの
背が高くて、優しそうな笑い方するのよ
同じくらいの背丈で面白そうな友達と
いつも一緒なの
すごく仲よさそう
高校に入ってから見かけるようになったんだけど
毎日、すごく楽しみで、本当に素敵なのよ」

「そう、いいわね~
何処の高校かわかってるの?」

「それが、さっきの話みたいなことなんだけど・・・」

ああ、それはよくある話だ
お嬢様学校のお嬢様が好きになるのは
たいてい、ちょっと、悪なんじゃないかしら