姉のこと

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康太はため息をついた
みぃは笑いながら

「お兄ちゃんの気持ち、わかるよ
お姉ちゃんがずっと思ってたことと一緒だよね
お姉ちゃんは小百合さんみたいに育てられたかったけれど
中学に上がる前からあきらめていた
でも、お兄ちゃんには小百合さんのように
なんとか、理想通りにって
お姉ちゃんが帰って来てからは
一生懸命だったよね
ほんの少しの間だったけど
お姉ちゃんが帰って来てからは
私も爺さんも、大事にしてもらって幸せだったもん」

そうだ、突然帰って来た姉
康太のために中学受験を計画してくれて
みぃのためには、いつも清潔でかわいらしい服
爺さんのためには美味しい食事
お金の心配はまったく、させなかった

父も何も言わなかったが嬉しそうだった