姉のこと

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すると、彼女はすぐに立ち上がって

「あの、大野です
ごめんなさい
写真と違いすぎて、驚きますよね
私も嫌だったんだけど
母がうるさくて
母もひどいんですよ、あなたなんて
そのままの写真載せたら、絶対に選ばれないわよって!」

少し笑いながら細い目をもっと細めた
確かに色が白いだけが取り柄
少し太目だ

しかし、康太は最初に写真のことを
ざっくばらんに話した彼女に好感が持てた

「あ、いえ、すぐにわかりましたよ
大野さんですか?」

康太はすぐにそのテーブルに行く

「あ、ごめんなさい
紅茶頼んじゃいました」

「いえいえ、じゃ、僕はいつもので」

すると殿村がやってきて

「ミキさんのブレンドでしょう?
実は彼女もそうなんですよ
彼女、このブレンドをお勧めした時から
すごく気に入ってくださって
彼女もここの常連さんなのよ
あ、こちらの康太さんは私の仲が良かった友人の弟さん
大野さんが好きなブレンドティーを作ってくれた
ミキさんの弟さん
ここで、待ち合わせしてくださったってことは
お知り合いなんですか?」

二人は照れながら

「はぁ、まあ」

そう言って顔を見合わせた