そして恋人へ

「どうしたの?
お父さん、結婚したの?
居辛いんだったら、お母さんのところに行ったっていいんだよ
そういう取り決めになってるし」

「ううん。パパの奥さん、いい人なの
私のお母さんになろうと頑張ってるの
ほら、今日のお洋服も彼女が選んで買ってくれたのよ」

康太には全くよくわからない

「そうなの?」

すると優未は笑いながら

「私ねパパが女好きなの、あんまり嫌じゃなかったの
だって、私が男ならうちのママみたいな女とは
付き合いたくないもの」

「え?そうなの?」

「うん。パパの女の趣味は悪くないのよ
ママがいても家に来たりしてたけど
それだけパパに一途なのよ」

「それは、ちょっと、図々しいんじゃないか?」

「だって、ママはパパに興味はないのよ
それに、パパのお金目当てとかじゃないのは確かだからね
今もパパは借金まみれ!
新しい彼女、パパのために働いてるの」