金銭的な面でも甘えてしまおう

「このまま置いていっていいのかしら?
荷物とかはすぐに送りましょうか?」

「大丈夫、私が全部買ったげる
ファッション関係のネットショップもやってるし、速水ちゃんの好みもあると思うけどね
遠慮しないで言ってね」

速水はみぃの話に驚きながらも
今から、全く新しい価値観で
全く新しい生活が始まることに
ワクワクした

文京区のあの家は落ち着いていて
父も母も優しかったし
全てを受け入れてくれるのも
ありがたいとは思ったけれど
幸せではなかった

ミキは寂しかったが自分たちでは
速水を幸せにできないことはわかっていた

「遊びにはきてね!
パパと遊びに来るから」

すると、みぃが笑いながら

「来るときは必ず前もって連絡するのよ!」

そう言ってミキを送り出した