....の無い

康太はその時に、その彼女に惹かれた

「あ、木原先輩って神出鬼没だから
先輩が現れそうな所、一緒に回ってあげるよ」

そう彼女の背に言いながらついて行った
友人は呆れながら苦笑いした

「康太。ひとめぼれだな」

康太は彼女に追いつくと

「まずは、地下の食堂の隅
構内にいるときはそこにいることが多いんだ」

「助かります。
えっと、私、まだ、教養の一年で
草間みつほです」

「みつほさんか、僕は法学部
戸田康太、よろしくね
沢村教授には会ったことがあるの?
まだ、授業はないだろう?」

「ええ、まだ、ここでの授業はないんですけど
ほとんど毎日、こっちの校舎にきているんだけど」