.....の無い

「沢村教授のおっかけかぁ」

「その言い方はカチンと来るけど
まぁ、いいわ!
ちょっと聞きたいんだけど
あの小説の中のこのシーンって
実際に沢村教授と彼女が
共有していた思い出って本当?」

二人ともそんなことは知らなかった

「そうなの?」

「知らないんだったら、いいわ
だれか、その頃の文学部のことを
よく知っている人を知らない?」

二人は即座に木原先輩のことを思い出した
病気がちで休学をしながらの通学
それでも、休む日が多いため
確か、今では文学部の主のようになっている
しかし、今、学内にいるかどうかは
わからない
その話をすると、嬉しそうに木原を探しに
行ってしまった