.....の無い

反論なんてできない
その通りだ
ここが嫌でここには二度と帰ってこない
そう、決めていたのに
場所が変わっただけで、同じ生活をしている
こぎれいなアパート
今時のファッション雑誌のような食生活
厳選されたファッション
それでも、自分は今、ここにいる汚らしい爺さんと一緒だと思った

「ここに帰ってきたんだよ
今からはここで暮らすよ」

爺さんは少しの間ミキを見つめたが

「食い詰めて帰ってきたんじゃないだろうな?
金なんか昔と一緒でないよ!」

そう、迷惑そうに言った
ミキはそう言われると思っていた
もう、何にも言わずに家の入ると
汚いテーブルをかたずけて弁当を並べ
台所に入ってお茶を入れようと思ったが
ただ、不衛生で汚いばかりでどうしようもなかった

冷蔵庫を開けると水のペットボトルが一本入っているだけだった