......の無い

小さな女の子は爺さんが話している
知らない女の人であるミキを見上げてニッコリ笑った
この子は一体、誰の子供なんだろう?
すると、ランドセルを背負った男の子が帰ってきた
小学校五年生くらい

「おお。帰ったか。
すぐ、そこのコンビニに行ってなんか買ってきてくれ!
わしも美奈も朝からなんも食うちょらん」

すると、その男の子は

「うるせぇ、くそじじぃ」

そう言うとランドセルを放り投げて
どこかに走っていった

あの男の子はいったい誰の子なの?
そう、思いながらも
近くのコンビニに行くと
弁当を三つ買った

戻ってきてみると、もう、外には誰もいなかった

「すみません!」

そう言って玄関を開ける
相変わらず、ガタガタと立て付けが悪く
あの頃よりももっと、ガムテープがべたべたと張られている